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【建築家まとめ】建築家隈研吾氏の建築の特徴をサクッと見てみよう

 

たくや
今回は有名建築家の隈研吾氏の建築作品についてまとめました。

 

こんな方におすすめ

  • 隈研吾氏はどんな建築家なの?
  • どんな作品があるの?

などの疑問が意外とあるかと思います。とは言っても、ざっくり見ていきます。

【本記事の内容】

建築家の隈研吾氏の建築した事例まとめ

 

建築家隈研吾氏の建築の特徴をサクッと見てみよう

新国立競技場

大きなスタジアムを小径木の集合体としてデザインした。
ファサードを複層の庇の重なりとしてデザインし、それぞれの庇の軒下部分を小径木のルーバーで覆うことによって、日本の建築が守り伝えてきた軒下の美を現代にふさわしい表現にしようと試みた。
ルーバーは日本で最も多く流通している105 mm角の杉材を3つ割りして用い、ルーバー同士のピッチを各方位で調整することによって、ルーバーの密度に変化をつけ、ヒューマンなリズムを軒裏につくろうと試みた。
屋根は鉄骨と中断面の集成材を組み合わせたトラス構造とし、木材の軸剛性を利用して、風や地震で生じる屋根トラスの変形を抑えた。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/national-stadium/

東京都新宿区他
2019 年11 月
観覧場
延床面積194,000 m2

高輪ゲートウェイ駅

東京の環状鉄道、山手線の新駅で、山手線30番目の駅となる。2020年のオリンピックにあわせて開業し、13haの駅前の敷地に計画が進められている「新しい街」と一体となって、東京の新しいゲート、海と陸とをつなぐ新しいゲートとなることが期待されてこの駅名となった。
街と駅とをシームレスにつなげることを目的として、駅の上に、膜構造の大屋根を架け、膜は鉄骨と杉の集成材で作られた折り紙形状のフレームで支えられている。
駅構内は、従来の駅と異なり、天井も高く明るく開放的な空間が出現した。木のフレームと白い膜の組み合わせは、和紙を用いた日本の「障子」を想起させるものとなった。
壁面には、木の板を凹凸をつけて貼る、「大和貼り」と呼ばれる伝統的技法が用いられ、それによって従来の駅舎にはないようなヒューマンスケールで暖かい空間が出現した。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/takanawa-gateway-station/

東京都港区
2020年3月

3969.52 m2

明治神宮ミュージアム

日本を代表する神社、明治神宮の参道の途中に建つミュージアム。明治神宮に伝わる宝物、美術品を展示するだけではなく、明治神宮の森の歴史、建築の歴史について知ることができる。
明治神宮の森自体を主役と考え、建築をその中に溶けこませることを目標とした。一見、原生林のように見える明治神宮の森は、明治天皇が亡くなった後に、全国のボランティアの手によって、持ち寄られ、植えられたものであり、100年の短期間で、野原があった場所に、これだけの深い森が生まれたことは、林学上の奇跡ともいわれている。われわれは軒の高さを抑え、屋根を細く分節し、外壁も、大和張りと呼ばれるディテールを用いて細かく分節することによって、建築を森の中に消していこうと試みた。
構造体にH鋼を用い、可能な限り透明な空間を実現し、H鋼のフランジ間をヒノキの板で埋めることで、構造のシャープさと、空間の暖かさ、やわらかさとを両立させた。建築に際して切り倒された欅、楠などの樹木は、家具や内装に再利用して、森という貴重な資源を循環させることを試みた。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/meiji-jingu-museum-2/

東京都、日本
2019年10月
神社(博物館)
3293.24 m2

根津美術館

東京の中心部に、屋根の架かった、庭と一体化した、環境と融合したミュージアムをつくろうと試みた。コンクリートの箱として閉じたミュージアムではなく、大きなガラスの開口によって庭と一体化した展示空間をつくり、庭と建築とアート作品とがひとつに融合した状態をつくり出そうと考えた。深い庭に覆われて、竹によって特徴づけられたアプローチ空間は都市のソニックからスピリチュアルアートの空間を守るための仕掛けである。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/nezu-museum/

東京都港区南青山6-5-1
2009.02
美術館
4,014.08m2

梼原 木橋ミュージアム

小断面の集成材を集積させるデザインを追求していくなかで、両端から刎木を何本も重ねながら持ち出して橋桁を乗せていく、「刎橋」という忘れられた架構形式を採用した。刎橋は山梨県にある『猿橋』のみが木板貼りの鉄骨造に変わって唯一現存しているだけである。更にこれを敷地の地形に適用させるために、鉛直荷重を受ける橋脚を中心として両端のバランスを取ることで、「やじろべえ型刎橋」と言うべき新たな架構形式が出来上がった。崖上の端部には、同様の架構を逆さにしたような屋根形式のアトリエ・ギャラリーが併設されている。

刎木が重なり合う「斗栱」という伝統表現をオーヴァードライヴしてつくられる全体は「木の組積造」とも言うべきものとなり、軸組形式では得られない存在感 (具体性) と抽象性を醸し出している。そもそも集成材そのものが「木の組積」という具体性と抽象性を併せ持った素材であり、その組積の構図が構成へとディメンジョンアップしてもなお続いている状態を作ることで、物性、技術、情報、歴史といった全てにおいてノンヒエラルキーな建築を目指している。

地域文化の活性化、アーバンデザイン、架構技術、素材と伝統表現といった様々な主題をブリッジすることで出来上がる、公共建築の新たなあり方を試みている。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/yusuhara-wooden-bridge-museum/

雲の上のギャラリー
高知県高岡郡梼原町太郎川3799-3
2010.09
展示場
445.79 m2

JPパワー

日本のモダニズムのパイオニア、吉田鉄郎設計による、東京中央郵便局を保存し、増築し、商業施設へとリノベーションするプロジェクトのデザインを担当した。吉田鉄郎は、特殊な形状の敷地に対応すべく、八角形の断面の柱を多用し、RC造のラーメン構造に、繊細な線の表情を与えることに成功した。
われわれのデザインもまた、八角形の柱の形状をトレースしたメタルチェーンの「光の柱」、細い線のパターンをガラスにプリントした手摺等を用いて、モダニズムに対し、線の繊細を追加した。

参照元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/jp-tower/

東京都、日本
2012年5月
212,000m2

Starbucks Reserve® Roastery Tokyo

新しいカフェ文化を都市にもたらしたスターバックスによる、新業態、スターバックス リザーブ® ロースタリーの東京店。シアトル、上海、ミラノ、ニューヨークに次ぐ5つ目の店舗となる。
キャスクと呼ばれる高さ17mの巨大なコーヒー豆の貯蔵庫を中心に置いたスパイラル状の構成で、コンクリートのアクティビティの立体化を試みた。この3次元の街路に沿って、ベーカリー、カクテルバー、ティーセクションなどの、従来のスターバックスとは異なる機能がはりつき、街路の多様性の立体化が実現した。
都市との連続性を獲得するために、上階にも縁側状のテラスを設け、目の前の目黒川と桜並木を眺めながら、コーヒーを楽しむことができるようにした。重層するテラスの軒を杉板による大和貼りで仕上げ、五重塔のように、木で作られた軒を重層させることで、垂直な壁で構成された従来の都市建築に代わる、陰影豊かな新しい現代の盆栽、都市建築の原型を提案しようと試みた。
西側の縁側には、隣接する集合住宅とのバッファーとして、立体的なプラントボックスを挿入した。直径16.3mmのワイヤーでアルミ製のプラントボックスを支え、給水、排水のパイプを一体化することで、従来は脇役でしかなかったプラントボックスを、ファサードの主役としてデザインした。その意味で雨樋をファサードの主役とした、桂離宮をはじめとする日本の伝統建築にもつながる試みである。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/starbucks-reserve-roastery-tokyo/

東京都、日本
2019年2月
3186.78 m2
飲食店・工場
プロジェクトチーム: 柴田 淳、守谷 僚泰、阿波野 太朗、松長 知宏

COEDA HOUSE

8cm角の棒状のヒバ材をランダムに組み合わせて、一本の巨大な樹木のような建築を作った。鉄の7倍の引っ張り強度をもつカーボンファイバーロッドによる補強によって、一本の樹木のような、大きく枝を張り出した形が可能となり、地震時の揺れを抑えることも可能となった。敷地は太平洋を望む崖の上にあり、樹木の形状の構造によって、景観の妨げとなる外周部の柱を消すことができた。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/coeda-house/

静岡県熱海市
2017.09
カフェ
141.61 m2

東京大学大学院 情報学環 ダイワユビキタス学術研究館

東京大学、情報学環の新分野(ユビキタスコンピューティング)のための、研究棟。コンクリート、金属、石といった硬質な素材で作られてきた従来のキャンパスのイメージをこわし、木と土でできたやわらかな建築をめざした。自然素材(木、土)で作られたウロコ状のパネルが、ゆるやかにうねりながら、スムーズで生物的なファサードを構成する。

建物の中心には、やわらかな、皮膜で覆われた内臓的な孔がうがたれて、前面の路地空間と、裏側の日本庭園を接続し、グリッド状の配置が支配するキャンパスの中に、有機的でやわらかい、光と風の流れを生成する。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/daiwa-ubiquitous-computing-research-building/

日本 東京都
2014
大学施設、ギャラリー、ホール
2709.53 m2

アオーレ長岡

地方都市の中心街に、地域の新しい核となる複合型の市役所を提案した。中心部は屋根付きのナカドマと呼ばれる中庭を配置し、取り囲む市役所、アリーナ、NPOのための多目的ルームらの活動が、この中庭に溢れ出るような計画とした。ナカドマでは、通常の市役所では考えられないほどの多くの市民で朝から夜までにぎわっている。外装内装には地元の素材(越後杉、雪さらしの和紙、栃尾ツムギ)を多用して、従来の公共建築にはない、やさしさと暖かさを与えることができた。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/nagaoka-city-hall-aore/

新潟県長岡市大手通1-4-10
2012.3
市役所本庁舎、集会所、自動車車庫、店舗・飲食店、銀行支店、屋根付き広場
35,492.44 m2

浅草文化観光センター

雷門の向い側の角地、わずか326 m2 の敷地に、観光案内所、会議室、多目的ホール、展示室といった多様なプログラムが求められた。

江戸の文化を今に伝える雷門の門前に、伝統的木造住宅を7つ積み重ねたような、複合的な文化センターを提案した。浅草という土地に残る界隈性の立体化、垂直化を試みた。それぞれのフロアには、勾配のついた屋根と天井、木製のルーバーが付加され、昔ながらの木造の家にいるような、安らぎ、くつろぎを得ることができる。屋根とルーバーは、日射を防ぐ役割もはたし、また、屋根と上階の床との間の空間は設備のための空間として有効利用され、天井の高さを最大化するのにも貢献した。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/asakusa-culture-tourist-information-center/

東京都台東区雷門2-18-9
2012.3
観光案内所・事務所・展示場・飲食店
2159.52 m2

サントリー美術館

都市の中に、人の心をいやすような静かな美術館をつくろうと考えた。白いセラミックパネルでつくられた垂直のルーバーをファサードに用い、光をコントロールしながら、美術館と庭園とをつなごうと試みた。

このファサードの内側には、スライドする機構で光をコントロールする可動式スクリーンを設け、展示方法によって様々な光の状態を調整できるディティールとした。このディティールは、ガラスの無い時代に日本の住宅に用いられていた、日本の伝統的なディティール、「無双格子」にヒントを得た。

参照元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/suntory-museum-of-art/

東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンサイド
2007.01
美術館
4,663.23 m2

スターバックスコーヒー 太宰府天満宮表参道店

大宰府天満宮に至る参道に沿ってたつ、スターバックスコーヒー。間口7.5m奥行き約40mの長細い敷地を考慮して、木をななめに組み、光と風が流れるような有機的な空間をつくった。
内部空間を覆い尽くすX形の木組みは、60角の1.3m~4mの杉材を約2000本使用して、材の全長は4kmにおよぶ。木組みは筋交いとして、建物を支える。全体を組んだ後、ジョイントをダボで縫うことにより、木組みをより硬いものとした。太宰府という歴史ある土地と、現代的な木造技術の遭遇が、他のスターバックスとは異なるユニークな空間を生み出した。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/starbucks-coffee-at-dazaifutenmangu-omotesando/

福岡県太宰府市宰府3-2-43
2011.11
飲食店
210.03 m2

玉川髙島屋S • C本館ファサード改修

玉川髙島屋の中層棟に、歩行者用のアーケードを増築し、都市と建築(ハコ)をやわらかく接合しようと試みた。
1.5mm厚のアルミの板をひとつずつ別々の曲線で切り抜き、細い鉄骨でつなぎあわせることで、有機的形態を持つ、やわらかなアーケードを作った。アーケードの下部にはプラントボックスを儲け、やがて「緑の洞窟」となって、心地良い立体的遊歩道となるであろう。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/tamagawa-takashimaya-s-c/

東京都世田谷区玉川3-17-1
2010.06
百貨店
55,000 m2 (改修面積 981.46m2)

ティファニー銀座

銀座通りに面して建つテナントビルを、ファッションブランドのフラックシップストアへリノベーションした。既存のビルと敷地境界線との80センチの隙間に、ガラスとアルミハニカムでつくった特殊パネル(ファセット・パネル)の集合体を挿入し、重たく、硬いビルを光をキラキラと反射し透過する、軽やかで透明な箱へと転換した。

ファセット・パネルは、航空機用のアルミハニカムを2重にレイヤーし、それを合わせガラスで挟み込むことで、直射光をカットしながら透明性を確保した、地球環境にやさしいカーテンウォールを実現した。パネルのフレームやヒンジは自動車用のラッチを用いることで、高精度かつ安全性の高いディテールを実現し、それを一つ一つ、4本の支持構造体で既存のビルにアンカーすることで、一枚一枚のパネルに異なる角度を与えることが可能となり、劇的な反射の表情をもったファサードが生まれた。

参考元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/tiffany-ginza/

東京都中央区銀座2-7-17
2008.10
店舗・貸事務所
1109.8m2

JR渋谷駅改修計画

渋谷は建築、広告、映像が境界なく融合し、流れ続ける町である。
この地域の中心となるターミナルステーションに、流石的な流体性と透明性を与えようと試みた。不透明な外壁を取り払ってガラスに置換し、前面のハチ公広場と駅のプラットホームとを一つに接合した。ガラスには、現地でデジタルカメラを使って撮影した雲の映像をセラミックプリントを用いて転写し、実際の雲のリフレクションか、ガラスに転写された雲の映像かを、判別できないような曖昧な状態を作った。ガラスへのセラミックプリントは、白とグレーの2色のイメージを6mmのディスタンスをあけて2重にプリントし、一種の立体視の効果をねらった。自分の視点が変化すると、雲の形や色も微妙に変化する。二次元と三次元の間に宙吊りになっているファサードをつくることを目指した。それは現実と非現実、または物質と非物質の間の宙吊りでもある。

参照元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/jr-shibuya-station-facade-renovation/

東京都渋谷区
2003.07
駅舎 (ファサード改修)
ハチ公口: 60.8 m2 南口: 48.5m2

M2

東京のエッジをリング状につなぐ環八に沿ってたつ、自動車メーカーのデザイン・ラボ。東京のエッジは様々な建築様式、素材、スケールが混在する断片が散在するカオスである。その断片の集積状態を、意図的に加速、強調してひとつの建築の中に実現した。中が大きな空洞となったイオニア式の柱、ロシア構成主義のレオニドフのアンテナ、高速道路の遮音板などが、脈絡無く重合している。その後、ほとんどオリジナルのデザインのまま葬祭場へと転用された。

参照元:https://kkaa.co.jp/works/architecture/m2/

東京メモリードホール
東京都世田谷区砧2-4-27
1991.10
商業施設, 葬祭場
4,482.15m2

 

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回はなるべく首都圏にある建築物をまとめてみました。もし、近くに立ち寄った際は見てみると良いでしょう。

本記事の参照元:https://kkaa.co.jp/status/completed/

  • B!