
こんな方におすすめ
- 受験資格がどう違うか知りたい!
- 学歴はこれで大丈夫?文系でも一級建築士ってなれる?
- 一級建築士の試験日程が知りたい!
- 建築士法の改正で何が変わったの?
など、みなさんが通ってきた学歴の差によって一級建築士になれるかどうかって気になると思います。

誰でも一級建築士になれる受験資格とは
一級建築士になるための受験資格
一級建築士の受験資格は6のいずれかの条件を満たすことで与えられます。
①大学(旧制大学を含む)において、指定科目を修めて卒業した者(卒業後2年以上の建築実務の経験)
②3年制短期大学(夜間部を除く)において、指定科目を修めて卒業した者(卒業後3年以上の建築実務の経験)
③2年制短期大学又は高等専門学校において、指定科目を修めて卒業した者(卒業後4年以上の建築実務の経験)
④二級建築士(二級建築士として4年以上の建築実務の経験)
⑤建築設備士(建築設備士として4年以上の建築実務の経験)
⑥その他国土交通大臣が特に認める者(所定の年数以上の建築実務の経験)
以上の6パターンが受験資格ということになります。
これは以下のように大別できます。
①、②、③「学歴+実務経験」
④、⑤「資格+実務」
①と②は大学や短大の建築系を通った方が学歴の受験資格を得ることができます。ちなみに大学が偏差値は関係なく、どの学科を修了したかで分かれます。
例えば建築学科は指定学科ですが、都市環境デザイン学部は指定学科ではないなどの違いがあります。これは建築技術教育普及センターで確認しましょう。
③については短大と高等専門学校においても学歴で得ることができます。ただ、実務経験年数が多くなります。
ここからが本題ですが、建築系の学校に通っていない場合です。
④は二級建築士を取得していることが条件となります。そして、実務経験として4年以上勤めることが条件です。
⑤は建築設備士として実務経験を積むことが必要となります。年数は二級建築士と同じ4年です。
⑥はかなり例外なので説明は省きます。
一級建築士は誰でもなれますが、建築系の大学または別の資格を保有していることが前提となります。
それから実務経験とは下記のリストが該当条件となります。
・建築物の設計(建築士法第21条に規定する設計をいう。)に関する実務
・建築物の工事監理に関する実務
・建築工事の指導監督に関する実務
・次に掲げる工事の施工の技術上の管理に関する実務
イ 建築一式工事(建設業法別表第一に掲げる建築一式工事をいう。)
ロ 大工工事(建設業法別表第一に掲げる大工工事をいう。)
ハ 建築設備(建築基準法第2条第三号に規定する建築設備をいう。)の設置工事・建築基準法第18条の3第1項に規定する確認審査等に関する実務
・消防長又は消防署長が建築基準法第93条第1項の規定によって同意を求められた場合に行う審査に関する実務
・建築物の耐震診断(建築物の耐震改修の促進に関する法律第2条第1項に規定する耐震診断をいう。)に関する実務
・大学院の課程(建築に関するものに限る。)において、建築物の設計又は工事監理に係る実践的な能力を培うことを目的として建築士事務所等で行う実務実習(インターンシップ)及びインターンシップに関連して必要となる科目の単位を所定の単位数(30単位以上又は15単位以上)修得した場合に実務の経験とみなされる2年又は1年の実務
一級建築士までの道は長くない2つの根拠
結局、一級建築士までの道は遠いんじゃないか
こう思った方は多くいらっしゃるかと思います。しかし、よく考えてみてください。
確かに別の資格も取得した上で一級建築士を受けるなんでかなり遠いと思います。私はこれをあまり遠いと思っていない根拠が2つあります。
学習範囲の重複
これはどういうことかともう申しますと、二級建築士や建築設備士は建築に関わる資格です。そのため、建築法規や設備の知識は一級建築士にも求められます。
実際、私は一級建築士の受験の時に二級建築士の知識が大いに役立ちました。
学校で建築を勉強している方には少し遅れをとるかもしれませんが、焦る必要は全くありません。
建築士法の改正による緩和
平成30年に建築士法の改正がありました。これにより、受験する条件が緩和されたのです。よって以下のメリットがあります。
- 大学の建築学科で指定科目を修めて卒業すれば、直ちに一級建築士を受験できるようになる
- 工業高校で指定科目を修めて卒業すれば、直ちに二級建築士を受験できるようになる
- 二級建築士は、直ちに一級建築士を受験できるようになる
- 受験資格の要件とされていた実務経験は免許の登録要件となる
これによって、学歴のある方は直ちに、資格要件で受験する方も直ちに受験することが可能になりました。
以上より、実務経験を満たすまで受験できないという過去の縛りがなくなったのです。
-
【受験者必読】一級建築士の実務経験が法改正で年数やなしが大変更
続きを見る
この改正の背景には若手の建築士を増やす狙いがあることも事実です。
一級建築士になるための今からできること
さて、自分がどの立ち位置にいるか明確になったと思います。
次は行動に移すことです。
実際、行動に移せない人が多いので現状でもあることから、動いたもん勝ちと言っても良いくらいです。
一級建築士の試験日程について〜令和5年〜
試験日程について確認しておきましょう。最新版の令和5年(2023年)の試験スケジュールです。
●学科の試験
申込受付期間:2023/4/3(月)10時~4/17(月)16時
試験日 :2023/7/23(日)
合格発表日 :2023/8/30(水)
●設計製図の試験
申込受付期間:2023/4/3(月)10時~4/17(月)16時
試験日 :2023/10/8(日)
合格発表日 :2023/12/25(月)
参考元:建築技術教育普及センター
一級建築士合格のための勉強方法
建築士資格で有名な日建学院や総合資格学院ですが、仕事の時間が忙しく通学できない人が4割以上となっています。
これがなかなか合格できない原因でもあります。少し余談ですが、資格学校の合格率の数字条件に通学率やテストの点数率が条件付きとなっています。
(成績の良くない生徒は除外するため、受からないので)
しかし、最近ではパソコンやスマホでも通信教育でも受けられるサービスが始まりました。
今や通信講座の種類が増えており、合格する人が多くなってきています。筆者もその1人ですが、その比較をしている記事もあるので参考まで
-
【2024年最新】一級建築士通信講座11選と合格する勉強法を解説
続きを見る